はじめに

CD-R/RW に自動再生の機能を付加する場合、AUTORUN.INF ファイルを作成し [AUTORUN] セクションの OPEN コマンドに実行ファイル（ .EXE ）を指定すればよいのですが、CD-R/RW 内にある実行ファイルを指定しないとうまく動作しないようです。たとえば、HTML ファイルなどを自動的に WWW ブラウザで開くようにしたくても、HTML ファイルだけを指定する方法ではだめですし、CD-R/RW が挿入されるマシンにインストールされている WWW ブラウザの実行ファイルのあるパスを正確に知ることもできません。そこで簡単なランチャープログラムを CD-R/RW 内に置き、それを実行させることで、データファイルを開く必要があります。本ソフトウェアは、Win32 API を利用してファイルの拡張子から関連付けされているアプリケーションを起動して開くというランチャープログラムです。Version 2.0 からは、オプションを指定することで動作の制御を可能にしました。

使い方

【コマンド】
asrun <ファイル名> <動作オプション> <表示オプション>

動作オプション
指定なし	指定されたファイルのデフォルト動作を実行します（実行される個々のマシンの設定に依存）。
/EXPLORE	ファイルの代わりにフォルダを指定すると、そのフォルダをエクスプローラで開きます。
/OPEN	指定されたファイルを開きます。1 つのフォルダを指定することもできます。インターネットエクスプローラで HTML ファイルの場合、「同じウィンドウで開く」に相当します。
/OPENNEW	指定されたファイルを開きます。インターネットエクスプローラで HTML ファイルの場合、「開く」に相当します。
/PRINT	指定されたファイルを印刷します。
/PLAY	ファイルに .avi や .mpg などを指定すると、ファイルを開いた後で再生します。この機能は、Microsoft Visual C++ 付属の API ヘルプに記載されていませんので、このオプションを指定する場合には充分な動作確認を行うようにして下さい。
/PROPERTIES	ファイルまたはフォルダのプロパティを表示します。

* 拡張子によっては、オプションで指定した動作の関連付けがない場合があります。その場合、起動に失敗します。

表示オプション
指定なし	通常表示で起動します。
/MAX	最大表示で起動します。
/MIN	最小表示で起動します。

* 最大表示では、表示がおかしくなる、あるいは、適切でないアプリケーションがあります。

AUTORUN.INF への記述方法

[AUTORUN]
OPEN=asrun.exe filename /OPEN /MAX
ICON=...
...

filename には自動起動したいデータファイル名（ HTML やテキストファイルなど）を記述します（ filename に何も指定しないと asrun.html が表示されます）。上記の例の場合、 asrun.exe を CD-R/RW のルートディレクトリに焼き付けることになります。

* asrun.exe、filename、/OPEN、/MAX のそれぞれの間には半角の空白（全角空白は不可）が必要です。
* ルートディレクトリ・・・ドライブの最上位のディレクトリ

少し工夫した使い方

CD-ROM/R/RW を配布する際、ルートディレクトリにあまりごちゃごちゃとファイルを置きたくない場合も多いと思います。そこで、asrun.exe をルートディレクトリに置かない場合の autorun.inf の書き方を説明します。

次のようにファイルを配置するものとします。

autorun.inf （必ずルートディレクトリになくてはならない）
readme.txt （CD-ROM を使用する際の注意などを書いておく）
html\index.html （自動再生させるトップのデータファイル。html フォルダ内にある）
bin\asrun.exe （CD-R AutoLauncher の実行ファイル。bin フォルダ内にある）
bin\asrun.html （CD-R AutoLauncher のヘルプ。bin フォルダ内にある）

この場合の autorun.inf の書き方です。

[AUTORUN]
OPEN=.\bin\asrun.exe ..\html\index.html /OPEN /MAX

asrun.exe は、autorun.inf からみた相対パスで指定し、自動再生したいデータファイルは、asrun.exe からみた相対パスで指定します。

* 相対パス・・・基準となるディレクトリ（ファイル）からみた目的のディレクトリ（ファイル）までの相対的な位置関係を基にして記述されるもの。.\ は現在のディレクトリを表し、..\ は一階層上位のディレクトリを表す。..\..\ と記述すると二階層上位ということになる。

動作環境

動作確認 OS は、Microsoft Windows 95/98/NT4/2000/XP です。当然のことですが、再生するマシン上で、指定したデータファイルの拡張子にアプリケーションへの関連付けがなされていない場合には自動再生されません。また、マシンによってはレジストリの設定で自動再生機能そのものが停止されている、または、うまく動作しない場合があります。

利用条件

このプログラムは無償で利用できます。ただし、本ソフトウェアを使用したことによって生じたいかなる結果についても作者は責任を負いません。損害の負担も致しません。ご意見、ご要望、ご質問、不具合（バグ）報告等はメールにてお願いします。

再配布／転載について

ソフトを CD-ROM/R/RW などに組み込んでの利用では、このファイル（asrun.html）を asrun.exe のあるディレクトリに一緒に焼きつけて頂ければ、営利・非営利を問わず自由に配布できます（ご連絡の必要はありません）。ただし、ソフト単独での再配布・転載（雑誌やサイトでの紹介を含む）を希望する場合は、必ず作者（AOK）に連絡し、許可を得るようにしてください。また、ソフト単独での配布の際は、オリジナルのアーカイブファイルの内容に一切変更を加えずに、そのままの状態で配布するようにしてください。

著作権

本ソフトウェアの著作権は青倉克浩(AOK)に属します。

http://aokura.com/