ソフト紹介

これから C/C++ 言語を学ぼうとする初心者にとって Borland C++ 5.5 は打ってつけのコンパイラです。しかし、コマンドプロンプトを使っての作業になるので、コマンド入力に触れる機会が乏しくなった現在では、それだけで敷居が高く感じてしまうのではないでしょうか。本ソフトを使うと、コマンド入力の必要が無く、ソフトがコンパイラとの連携を仲立ちするので、ソースを記述しながら、ボタンひとつでコンパイルや実行が行えるようになり、軽快に学習できるようになります。

主な仕様

プロジェクトファイルを作成して、複数のソースのビルド・実行が出来るようになりました。【新機能】
プロジェクトファイルのビルドでは、MAKEFILE ファイルを自動生成します。【新機能】
単独ソースの場合はプロジェクトファイルは不要。従来どおりの使用方法でコンパイル・実行が出来ます。
使用可能なコンパイラは、Borland C++ 5.5 です。Turbo Debugger 5.5 の起動も可能です。
「bcc32.cfg」と「ilink32.cfg」の設定はボタンを押すだけで出来ます。
C/C++ 言語構文（予約語）を色分け表示します（ただし、コメントのネストには対応していません）。
オートインデント機能が C/C++ ソースの入力を助けます。
標準関数を入力するとプロトタイプがステータスバーに表示されます。
UNIX や MacOS と Windows 間での改行コードの違いを吸収してファイルを読み込みます。
コンパイルエラーが表示されている行をダブルクリックするとソースのエラー行にジャンプ出来ます。
クリップボードを監視して履歴を保存します。履歴内のデータをいつでも取り出して貼り付けることが出来ます。
マルチレベルのアンドゥ・リドゥをサポート。
編集中の C/C++ ソースを HTML ファイルにエクスポートできます。インターネットで公開するのに便利です。

使用方法

使用するには、Borland C++ Compiler 5.5 の設定が必要です。

Borland C++ Compiler 5.5 を入手してください（CodeGear Home Page からダウンロード出来ます）。
ダウンロードしたファイルを実行し、インストールします。
本ソフトを起動し、「ビルド」→「Borland C++ の設定」→「初期設定」で、「BCC32.EXE のパス」を指定します。
その下にある「bcc32.cfg と ilink32.cfg を作成する」ボタンを押します。
コンパイルオプションについては、bcb5tool.hlp を参照して下さい。

【単独のソースのコンパイル】

Ver.1 と同様です。

ソースファイルを記述して、名前を付けて保存し、「ビルド」→「コンパイル」を実行します。
コンパイルに成功したら、「ビルド」→上段の「xxx.exe の実行」で、出来たプログラムの動作の確認が出来ます。

【複数のソースのビルド】

プロジェクトファイルを作成し、複数のソースをビルドする方法について、Borland C++ 5.5 でリソースをリンクで示しているソースを例に説明します。

例に従い、sample1.c, res1.rc, res.h を入力し、ファイルとして保存する。
プロジェクトバーに上記の 3 つのファイルをドラッグ & ドロップします。プロジェクトに 3 つのファイルがアイテムとして追加されます（右クリックメニューから追加することも可能。その際、複数ファイルの選択が出来ます）。
プロジェクトバー内を右クリックし、「プロジェクトのプロパティ」で「コンパイルオプション」に、-W と入力します。
メニューの「ファイル」→「プロジェクトに名前を付けて保存」します（sample1.prj）。
メニューの「ビルド」→「プロジェクトのビルド」をクリックします（コンパイル）。
エラーが無ければ、「プロジェクトのビルド」の下にあるメニュー「sample1.exe の実行」で実行できます。

一旦、プロジェクトファイルを閉じても、プロジェクトファイルごとに情報を保存していますので、再びプロジェクトファイルを開けば編集を継続できます。また、プロジェクトバーに表示されているファイル名をダブルクリックすると、当該ファイルをオープンできます。

プロジェクトファイルは、MAKEFILE ファイルを自動生成してビルド（MAKE）を行いますが、独自の MAKE ファイルを作成して使うことも出来ます（-f オプション）。

初期設定ファイルを保存できない環境での仕様について

複数のユーザで共有しているパソコンなどでは、ログアウト時に初期設定ファイルがクリアされてしまうようになっている場合があります。「BCC32.EXE のパス」を各ユーザ単位で設定するのではなく、管理者権限で設定したい場合は、ファイル名を phoebe.ini としたファイルを管理者権限で作成し、以下のような内容を記述して、phoebe.exe のあるディレクトリに置いて下さい。

例えば、BCC32.EXE のフルパスが、C:\borland\bcc55\Bin\bcc32.exe の場合、

[Settings]
Compiler=C:\borland\bcc55\Bin\bcc32.exe

アンインストールの方法

phoebe.exe のあるディレクトリから以下を削除して下さい。Ver.1 とは異なり、レジストリは使用していません。

動作環境

動作確認環境は、Microsoft Windows 2000/XP/Vista です。内部処理に Unicode を使用しているため、95/98/Me では動作しません。また、NT4 については、環境により動作する可能性がありますが、確認していません。

利用条件

このプログラムは無償で利用できます。ただし、本ソフトウェアを使用したことによって生じたいかなる結果についても作者は責任を負いません。損害の負担も致しません。ご意見、ご要望、ご質問、不具合（バグ）報告等は掲示板にてお願いします。

変更履歴

Date	Ver.	Comments
2007/02/04	2.0.0.1	Ver.2 の最初のバージョンとして公開。
2007/05/13	2.0.0.2	環境変数の新しい値は既存の値の先頭に追加するように修正。ステータスバーが非表示の場合に構文強調表示が正しく動作しないのを修正（但し、ステータスバー、ツールバーが共に非表示の場合は未解決）。
2007/10/16	2.0.0.3	文字列を選択していると、構文強調表示が乱れるのを修正。
2007/12/20	2.0.0.4	設定が保存できない環境において、「BCC32.EXE のパス」を指定する方法について暫定対応。
2009/01/19	2.0.0.5	do_exe.bat の生成位置の変更。

再配布／転載について

再配布・転載を希望する場合は、必ず作者に連絡してください。また配布の際は、オリジナルのアーカイブファイルの内容に変更を加えず、そのままの状態で配布してください。アーカイブファイル中の単独のファイルの配布はしないでください。

著作権

本ソフトウェアの著作権は青倉克浩（AOK）に属します。また、Borland C++ Compiler は、米国 Borland International Inc. の米国における登録商標です。

http://aokura.com/