ソフト紹介

拙作、「C言語を始めよう！」の WSH （Windows Script Host）版です。WSH は、Windows 98/Me/2000/XP（あるいは、Internet Explorer 4 以上がインストールされている Windows 環境）であれば、特別なモジュールを必要とせず、誰でも手軽に利用でき、さまざまプログラムの作成・実行ができます。使用言語が、JScript と VBScript なので、他のプログラミング言語と比較して敷居が低く、特に JScript（JavaScript）は、ホームページ製作でも利用されていますから、書いたことのある方も多いことでしょう。ホームページ製作だけで利用するのではなく、実作業の効率アップを図るためのプログラムを書くのも大変楽しいと思います。そこで、WSH をもっと使いやすくしようと本ソフトの作成を始めました。

　　　【主な機能と制限】

WSH スクリプトの編集から動作確認（既定のホストで実行・WScript.exeで実行・CScript.exeで実行）までの一連の作業をスムーズに行えます。
エディタ部分は、制御文・コメント・文字列定数を、それぞれ異なる色で表示出来ます。表示色のカスタマイズも可能です。
オートインデントで自動的に字下げを行います。
複数回にわたるアンドゥ・リドゥが可能です。
本ソフトではエディタ部に Windows のエディットコントロールを使用しています。よって、エディットコントロールの制限により、Win95/98/Me では、32 キロバイト以上のソースを取り扱うことが出来ません。表示が乱れたり、クリップボードからのペーストが出来なくなることがあります。NT4/2000/XPではこのような制限はありません。
ScriptControl を利用した「マクロ」機能を実装。編集中のテキストに対し、様々な操作を行うことが出来ます。よく利用するマクロはメニューに簡単に登録することが出来ます。IE の「お気に入り」と同じような操作感覚で、「マクロ」の追加や削除、名前の変更、編集が出来ます。マクロは JScript・VBScript のどちらでも記述できます。
*マクロの名前の先頭に「#」の付いたものは、AOK のリザーブとします。ユーザーサイドで追加・編集されたものが以後のバージョンアップ時に上書きされることのないように、「#」で始まる名前は付けないようにして下さい。
Internet Explorer 5 以上がインストールされている環境であれば、スクリプトをエンコードしてファイルに出力することが出来ます。

WSHに関する詳しい情報は、

http://www.microsoft.com/japan/msdn/scripting/default.asp

を参照して下さい。また、オンラインヘルプは、

http://download.microsoft.com/download/winscript56/Install/5.6/W98NT42KMe/JA/scd56jp.exe

よりダウンロードが可能です（2003年12月5日現在）。

マクロについて

本ソフトでは、JScript や VBScript を使って、マクロを記述することが出来ます。たとえば、編集中のテキスト内のひらがなをすべてカタカナに置換したいとします。

「新規作成」で新しいウィンドウを開き、以下のように記述します（例は JScript の場合）。

/* 全角ひらがなをカタカナに */
function hira2kata(src) {
  return src.replace(/[ぁ-んゝゞ]/g,
    function ($0) {
      return String.fromCharCode($0.charCodeAt(0) + 96);
    });
}
editor.windowText = hira2kata(editor.windowText);

editor オブジェクトとは、マクロを適用したい編集中のウィンドウを指します（editor オブジェクトに実装されているプロパティやメソッドについてはこちらを参照して下さい）。
記述したマクロをメニューに登録します。「マクロ」→「追加」をクリックし、マクロに名前をつけて登録します。
登録したマクロをテストします。「新規作成」で新しいウィンドウを開き、適当にひらがなを入力して下さい。
「マクロ」メニューから先ほどつけた名前と同じメニューをクリックします。ひらがながカタカナに置き換わります。

動作環境

動作確認環境は、Microsoft Windows 98/2000/XP です。

変更履歴

Date	Ver.	Comments
2003/09/08	1.0.0.1	最初のバージョン。
2003/09/17	1.0.0.2	「Windows Script ドキュメント」メニューを追加した。IE の「お気に入り」メニューのように操作できる「ひな型に追加」と「ひな型の整理」メニューをつけた。「名前を付けて保存」時に選択されているフィルタと、デフォルトの拡張子が連動するように修正。
2003/10/03	1.0.0.3	動作の細かい点をいろいろ修正。(^_^;)
2003/12/06	1.0.0.4	既定の拡張子を指定できるようにした。ファイルフィルタに「.hta」を追加。スクリプトをエンコードしてファイルに出力できるようにした。フォルダオプションで「登録されているファイルの拡張子は表示しない」が設定されているとスクリプトが実行出来ない不具合を修正。Microsoft が配布しているオンラインヘルプを登録できるようにした。ひな型ファイルの中に $$$_SELECT_STRING_$$$ を記述すると選択範囲と置換されるように仕様を変更。
2003/12/07	1.0.0.5	アプリケーション起動時の動作を「空のファイルを開く」、「最近使ったファイルを開く」、「何もファイルを開かない」から選択できるようにした。
2004/01/08	1.0.0.6	「編集」メニューに「前を検索」を追加。その他、細かい点を修正。(^_^;)
2005/02/05	1.0.0.7	「オプション」で「ファイル読み込み時に文字エンコードを自動認識する」をチェックした場合のみ、JIS/EUC/UTF-8 での読み書きをサポートした（切り替えは「ファイル」の「エンコード」メニューで行う）。
2005/03/18	1.0.0.8	「ひな型」挿入機能を廃止し、新たに ScriptControl を利用した「マクロ」機能を実装した。
2006/01/14	1.0.0.9	印刷時にブランクページが出力される不具合を修正。
2006/01/28	1.0.1.0	Ctrl や Shift キーが押されている場合の Tab/Enter/BackSpace/Delete キー入力時の Undo/Redo 動作についての修正。子ウィンドウ追加時に、タブとウィンドウの間に再描画されない部分が出来るのを修正。
2012/06/04	1.0.1.1	文字コードが EUC, JIS のファイルを読み込んだ場合に、JIS 62区の漢字が文字化けする不具合を修正。

利用条件

このプログラムは無償で利用できます。ただし、本ソフトウェアを使用したことによって生じたいかなる結果についても作者は責任を負いません。損害の負担も致しません。ご意見、ご要望、ご質問、不具合（バグ）報告等はホームページのサポート掲示板にてお願いします。

再配布／転載について

再配布・転載を希望する場合は、必ず作者に連絡してください。また配布の際は、オリジナルのアーカイブファイルの内容に変更を加えず、そのままの状態で配布してください。アーカイブファイル中のファイルの単独配布はしないでください。

著作権

本ソフトウェアの著作権は青倉克浩(AOK)に属します。ASWSHED.EXE、ASWSHED.HTML、MACRO.HTML に対しての一切の改変を禁止します。

http://aokura.com/